葡萄の葉のトルマとは
「トルマ」という料理をご存じですか?
トルマはアルメニアで親しまれている国民的な家庭料理で、葡萄の葉で餡を包むのが特徴です。
パプリカやズッキーニでつくるサマートルマもありますが、まずは葡萄の葉で包むタイプが一般的。
柔らかい葡萄の葉を使うので、厳密にいえば旬は春かもしれませんが、葡萄の葉の塩漬けが一年中出回っています。
日本でも葡萄の葉の塩漬けを手に入れることができますのでぜひトライしてみてください。
アルメニアで出会ったトルマ
ハチュカルという石の装飾十字架に惹かれ、国際文化交流の活動をきっかけに2019年夏、アルメニアを旅しました。
いくつかのアルメニアレシピを大使館から頂いていたので、葡萄の葉のトルマ自体は以前から知っていました。
そもそも葡萄の葉を食べるなんて考えもしなかったのと、お鍋いっぱいに並べてつくるビジュアルやヨーグルトソースなど、今まで触れたことのない食文化に新鮮な驚きがありました。
もらったレシピで何度も作ってきたけれど、それが本当に正解なのかは分からないまま。
現地での味はどんなだろう・・?
そんなアルメニア料理への興味も相まって、よし行ってみよう!と2019年夏、アルメニアを訪れたのでした。
夏のアルメニアでは、世界各地で暮らすディアスポラの人々が帰郷します。そんな季節に家族や親せきが集まって食べる料理が葡萄の葉のトルマなのでしょう。
”女性たちは庭に集まって、葡萄の葉を巻きながら、他愛無いお喋りをする。
そして人々は料理をしてテーブルを囲む。杏やサクランボの籠盛りの果物。”
そんな風景やイメージが私の頭の中にありました。
私が頂いたのはアルメニアの郷土料理レストランで。
自分がつくってきたトルマと同じで美味しかった!確認できたようで嬉しかったです。
葡萄の葉はなぜか柏餅の葉のような香りがしました。
ふんわりと香るハーブ、お米入りでマイルドな食感の餡、爽やかでコクのあるヨーグルトソース。
程よい大きさが何本でもいけそうな感覚に陥るのです。
コーカサス地方では何千年も前から葡萄を栽培していたのだから、
その副産物でもある葡萄の葉のトルマも土地の記憶の味といえますね。
コーカサス全般にある料理ですが、地域ごとに少しずつ中味やソースが違うという感じでしょうか。
早速作ってみましょう!

葡萄の葉のトルマ レシピ
材料(約30個 5〜6人分)
・合いびき肉 400g
※牛豚の合いびき肉 キリスト教国なので豚も食べます
・米(生) 60g
・玉ねぎ(みじん切り) 小1個分
・パクチー、青ネギ 適宜
・ドライハーブ(あれば) 適宜
※バジルやオレガノなど
・葡萄の葉(塩漬け) 1/2瓶
・★ヨーグルト+サワークリーム(4:1にする)
※サワークリームがなければ、ヨーグルト多めでマヨネーズを加えてもOK。
・★すりおろしにんにく 1かけくらい、適宜
葡萄の葉について
葡萄の葉の塩漬け瓶についていろいろ。
市販品は日進ワールドデリカテッセン(東麻布)、ナショナル麻布(広尾など)、東京ジャーミー(代々木上原)などで入手可能です。
新大久保の各国食材店でも以前は置いてましたが、2025年現在では上記の店が確実でした。
ネットでも葡萄の葉で検索すれば出てきますのでご心配なく。
市販でもネットでも、ほとんどレバノン産かトルコ産です。
ひと瓶に入っている葉は大体60~70本。ただし塩漬けなので一度に全部使わなくても1か月は冷蔵保存できます。
アルメニア産の葡萄の葉は残念ながら日本では手に入りませんが、特段、違いはありません。
塩漬けの葉は必ず水で洗ってください。(水を張ったボウルに入れ、水を2~3回変える。ざるにとって水気を切り、葉を拭く。)包んだ後煮るので熱湯などをかける必要はないです。
作り方
「作りやすい分量(約30個、5~6人分)」
①ボウルにひき肉、米、玉ねぎ、ドライハーブ、ハーブ、塩小さじ1を加えよく混ぜ合わせる。全体がなじむまでこねる。
②塩漬けの葡萄の葉を瓶から取り出し(丸まっているのをほぐし)水で洗い塩気を抜く。(ボウルの水は2~3回変える。)
③キッチンペーパーで葡萄の葉の水気を拭く。葉の軸と根元部分をカットする。
④親指分位の量のタネを葉の真ん中より下の部分に置き、両端から包み込んでしっかりと巻く。
⑤包んだトルマは動かないようにきっちりと鍋に詰め(段状に重ねる)、かぶるよりやや少なめの水を入れ、落とし蓋をして強火にかける。(焦げやすいので注意。葉が余っていたら焦げ防止に葉を敷いてもOK)
⑥沸騰したら弱火にして30~40分煮る。水気が少なくなったら火を止めてそのまま冷ます。
⑦★の材料を合わせる。すりおろしにんにくの量と塩は味をみながら適量入れる。

ヨーグルトソースについて
ソースをかけずにそのまま食べる場合もありますが、苦手じゃなければ、ぜひお試しあれ。
トルマの塩気はあとからは調整できないので、ソースで調整することも可能。
さっぱり爽やかに召し上がれます。アルメニアの家庭ごとにも違いが出るところかもしれません。
料理会とZINEのこと
アルメニアに行った際に撮った写真で「ハチュカルと葡萄の葉の物語」というミニZINE(フォトブック)をつくりました。神保町の共同書店PASSAGE by ALL REVIEWSに置く予定で準備を進めております。お近くにお寄りの際はお手に取って頂けたら嬉しいです。詳細はお尋ねください。
またアルメニアのお祝い料理会やトルマ巻き巻き食事会も企画しております。ThinkEATLabに会員登録されるとニューズレターをお送りします。ご登録お待ちしています。

