カラダの慢性炎症を抑えるレシピ
前回、慢性炎症が老化を促進するという話をしましたが、
では、カラダの中で炎症を抑えるはたらきをする食品は何があるでしょうか。
よく言われているのは、
皆さんもよくご存じのポリフェノールなどの抗酸化物質です。
緑黄色野菜などの色の濃い野菜やベリー類に多く含まれます。
私の好きなバルトや北ヨーロッパではベリー類を沢山食べます。
夏の市場にはブルーベリーやラズベリーが、
ほんのおやつ代くらいの金額で溢れるほど売られています。
日本では夏場の高原などで出回りますけど、
日本でもベリーをもっと気軽にぱくぱく食べられたら良いのに!
という願いはさておき、
ベリー類は果物の中では低カロリーのものが多く、
ポリフェノール類も豊富なので本当におススメです。
野菜や果物などで色の濃いものを積極的に摂るようにすれば、
だいたい自然にポリフェノール類は摂れていきます。
これらの野菜や果物は、まさか人の健康のためにポリフェノールを
生み出しているのではなく、ポリフェノールを産生することで、
次の世代に命をつなぐ大事なタネを、酸化や紫外線などの害から守っているのです。
植物は太陽を浴びないと成長しませんが、
その恵みを受けながらも大事なタネを守る、
そんな素晴らしいシステムが植物には備わっているのだから、
自然のサイクルは素晴らしいですよね!
人はその恩恵を少し分けてもらう事ができるわけ。
抗酸化と抗炎症は何か関係があるの?と思われるかもしれませんが、
カラダの中で炎症を起こす原因となっているものの一つが、活性酸素です。
これが体の中の焦げ反応を促進して、慢性炎症へとつながっていきます。
ポリフェノール類はそれこそ沢山の種類があって、
スーパーフーズと呼ばれて話題になるものもありますね。
それが悪いわけでないですが、
食べ方としては、1品ダイエット的にどれかに絞って食べるよりも、
色々な種類の、いろんな効能を、少しずつ体に取り入れる方が効果的です。
それと、時間をかけて遠い場所から運ばれてきたものよりも
新鮮で、ポリフェノール容量マックス!
のような状態になっているものが良いことは間違いないです。
というのが何かというと、そう、旬の地のものですよね。
そういうわけで、ポリフェノールたっぷりの季節の旬のものを沢山食べましょう!
そしてもう一つ、カラダの炎症を抑えるはたらきをする大事な食べもの、
これは最近も書きましたが、魚、特に青魚の油(不飽和脂肪酸)です。
私は子どもの時に小児ぜんそくがあって、
その頃親に言われてN医療センターに通ってお薬を貰ってたのですが、
それがサメの油でした。
そんなもの飲みたくないなぁ!と思ってた覚えがあります。
サメの肝油にはDHA、EPA、ビタミンD、Aなどが多く含まれているようです。
それが喘息に良いというのは、やはり喘息もカラダの炎症反応ですから、
それを抑えて呼吸を楽にする効果があったのでしょうね。
それくらい体に取り入れる油の質が、炎症反応やアレルギー反応に関わってきます。
なにしろ人間のカラダの60兆ある細胞の細胞膜は脂質で出来ています。
カラダに取り入れた油がそのまま細胞膜になるわけではないですが、
良い材料を入れれば、やはり炎症を抑え、アレルギー反応を抑えるはたらきをします。
今は秋、青いお魚が美味しい季節です!
旬なので脂もよく乗って、EPAやDHAもたっぷり。
せっせと美味しく取り入れたいですね!
そういうわけで、
今日のレシピは、私の大好きなサンマのつみれ汁をご紹介します。
サンマのつみれ汁は、秋には何度もつくります。
雑穀米や根菜入りのおにぎりなんかともよく合って、
体が温まるメニューでもありますね。
ポイントは、練りすぎないこと、
ショウガや青じそを沢山いれること。
粘り気がでるほど練るとつみれが固くなります。
ほんの1~2分混ぜるくらいの感じでOK。
ふんわりした子どもも大人も喜ぶつみれ汁、ぜひ作ってみて下さい。
「サンマのつみれ汁」
【材料】 2~4人分
・サンマ 2尾~3尾
(お店に頼むと大体どこでも三枚におろしてくれます)
・A青じそ 10枚位
・Aショウガのみじん切り 大さじ1
・A塩 二つまみくらい
・A片栗粉 大さじ1位
・大根、ねぎなど 好みの具を適宜
・昆布 10センチ2枚
・水 700~800ml
・日本酒 大さじ2
・味噌 適宜(一人6~7グラムが目安)
【つくり方】
サンマを自分で3枚におろした時は、洗った中骨を昆布と一緒に入れてだしを取ってくださいね。さらに美味しくなりますよ。
DHAやEPA、ビタミンA、D、E、B2、鉄分、カルシウムなど、老化にともなう炎症を抑えてくれる成分が沢山入っているサンマ、旬の季節にはぜひ沢山食べましょうね!