季節の変わり目の不調に効く食事とは

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自粛生活もかなり長期となって、以前とは生活がすっかり変わった方も多いのではないかと思います。人は自分に合った一定のペースを持ち日々生活していますが、そのリズムが崩れることでさまざまな心身への影響がでてきます。

とはいえ、その影響は一色ではありません。人にはそれぞれ陥りやすい不調の要因があるものです。自分の陥りやすい不調のきっかけを意識して、負のスパイラルに陥らないよう気をつけましょう。

さて、これから梅雨を迎え温度変化も激しくなります。ここ数日東京ではかなり気温が下がっていますが、このような目まぐるしい気温や気圧の変化で交感神経、副交感神経のスイッチングがうまくいかずに体調を崩す方も多いようです。

まずはご自身についてチェックしてみてください。

ーチェックリストその1ー

□仕事中(用事中)は食欲が出ない事が多い

□ものが飲み込みにくい

□食べたものがもたれる感じになる事が多い

□便秘気味

□締め付けられるような頭痛がある

□ちょっとした事でイライラしがち

□夜寝付けない、眠りが浅く何度も目が覚める

□呼吸が浅い

□リラックスできてないと感じる

このリストにチェックが多くつく人は交感神経優位型です。

ーチェックリストその2ー

□鼻水がよく出る

□肌が荒れている

□吐き気やめまいが時々ある

□からだがぐったりして重たい感じ

□やる気が起きない

□腸にガスが溜まる

□下痢気味

□腰痛やひざ痛がある

□朝起きたい時間に起きられない

このリストにチェックが多くつく人は副交感神経優位型です。

交感神経が優位なタイプとは

交感神経優位な人は常に頭も体もはたらきモードで、心身を休ませるスイッチを入れるのが不得意なタイプ。薬膳的な診断で言うと「気滞」といって、気が滞っている状態ともいえます。

頭や心臓、肝臓、腎臓など多くの臓器は交感神経が優位な時に働くのですが、腸は唯一、副交感神経が優位なリラックス時に働く臓器です。そのため、あまりに交感神経が勝ってしまうと消化吸収力が落ちて、せっかく食べた物を効率的にエネルギーに変えていけなくなります。

そんな人に効果のあるものは爽やかな香りのある食材です。

香りが滞った気を巡らせたり、イライラや興奮を抑える作用があります。

良い香りはそれだけで気持ちを解して、気持ちよく食欲が上がりますよね。

お茶ならジャスミン茶、緑茶は気持ちを落ち着かせる作用があります。

三つ葉やユズなど爽やかな香りのある薬味を食事の際にたっぷり使うのもおススメです。

そのほかセロリやらっきょう、ミント、果物ならグレープフルーツも良いです。

副交感神経が優位なタイプは

さて副交感神経優位型ですが、こちらは生活リズムの乱れから調子を崩す人に多いタイプです。副交感神経が優位になりやすい人は、元々体力や気力が少なめな場合が多く、そこに今回のような事があると、リズムが崩れ更に気力の低下を招く、という負のスパイラル続きな状況になります。

このような時に効果があるのは、消化吸収の良い栄養豊富なものです。

主食のご飯は、黒米や粟(あわ)など豊富な栄養分を含む穀物を一緒に炊くなどしてしっかりと摂り、おかずは今の季節ならカツオや鯵、ウナギ、カボチャ等がおススメです。

パスタや丼ものなどの一品物で済まさず、ご飯、汁物、主菜、副菜といったパターンで食事を用意するように心がけてみてください。調子が上がってきますよ。

また、このタイプの人は生活リズムを整えることがとても大事で、毎日のリズムを一定にすることで少しずつ気力体力が戻ってきます。なんだかちょっとやる気が出なくて辛いなぁという時には、是非リズムを意識した生活をしてみてくださいね。

交感神経、副交感神経とも生きていくのに必要なものなので、厳密にはどのタイプという固定的なものではなく、日によって変わってくると思います。今日の自分はどうかな?と気にしてもらう事が体の声に耳を澄ますということかもしれません。

両方のタイプにおススメの食材もあります。

これから旬を迎える杏は、スモモ、ナツメ、桃、栗とともに薬膳の「五果」の一つで、心の働きを高める作用があると言われています。

杏の種は漢方薬の「杏仁」としても用いられています。薬効の高い果物なんですね。

杏には栄養的にはベータカロテンが豊富に含まれています。

梅酒と同じ要領でお酒に浸けて杏酒にしたり、コンポートにしてヨーグルトに添えたり・・。

ベータカロテンが多いので油分と共に摂ると吸収が良くなっていいですね。トーストに杏ジャム、美味しそう!

新型コロナに加え、季節の変わり目を迎える今、カラダの中でも様々な滞りが起きやすい時期です。ちょっとした工夫で元気に乗り切っていきましょう!