スペインバレンシア地方の火祭り“ファジェス”をご存じですか。
日本では“バレンシアの火祭り”と紹介されることが多いこのお祭りは、守護聖人サン・ホセを祝う伝統ある祝祭で、毎年3月15日から19日に開催されます。
そして来週21日(火)は待ちに待ったバレンシアのパエリアを楽しむ「築地で世界のお祝い料理を楽しむ会第5回スペインバレンシア」を開催します!塩豚とかぼちゃのパエリアをいただきますが、せっかくの機会なので、塩豚はスペイン産の豚肉を買って塩豚にしたものと市販の生ハムとで食べ比べする予定です。
ではでは、事前学習として、パエリアとはどんな料理なのか?少し掘り下げてみましょう。
(現在残席3です。ご希望の方はお早めに!)
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パエリア発祥の地バレンシア
スペインの米料理といえば、まず筆頭に挙げられるのはパエリアですが、パエリアの故郷はそう、地中海に面した太陽の光あふれる街、バレンシアです。バレンシアはマドリード、バルセロナに次ぐスペイン第三の都市で、経済や文化の拠点の一つでもあります。
その気候はとても温暖で、最寒期の1月でも平均気温が12度ほどと冬のヨーロッパではもっとも穏やかなのだそう。羨ましい!
さんさんと降り注ぐ太陽、オレンジの街路樹、イスラムの残した古い文化遺産を持つ豊饒な地バレンシア、一度は訪れてみたい街です。
パエリアの意味
パエリアとはバレンシア語で「金属製のフライパン」のことを指すそうです。それがバレンシア以外にも伝わるうちに調理器具名ではなく、料理名として定着して広がっていったのだとか。
ではそもそも、このパエリアという料理をバレンシアにもたらしたのは一体誰なのでしょうか?
8世紀から9世紀頃にかけて、多くのアラブ人がイベリア半島に定住しました。彼らは自分たちの持っていた当時先進的だった農業技術をつたえ、米、稲作をもたらしました。ほかにも綿花やサトウキビ、サフランなど沢山の農作物が入ってきて、同時に伝わった料理法がパエリアだったのです。
と言っても当時すでに今のようなパエリアが完成していたのではなく、例えて言うなら日本人にとっての鍋物のような料理で、外で火を焚き、その日の収獲物を鍋に入れて米と煮込むといった料理だったようです。そのため今も本当のパエリアは外で炊くものと考えているスペイン人も多いそう。
パエリア鍋
そして美しいパエリア鍋!パエリアと言えば、平たい持ち手の付いた金属鍋が頭に浮かびますね。あの鍋のことを「パエジェーラ(paellera)」と呼びます。当時のバレンシアでは、パエリアをつくるためには火を起こしたり薪を用意する必要があったため男の料理とされていたそうです。そういう関係もあるのか、パエリアを炊く人のことを女性なら「パエジェーラ」、男性なら「パエジェーロ」と呼んで区別するそうです。そんな呼称があるくらい、バレンシアの人にとってパエリアは身近で大事な料理なのでしょうね。
パエリアの食材とは
さて、日本人は魚介好きなこともあって、シーフードパエリアがよく食べられます。ただ、スペインのポピュラーなパエリアは必ずしもシーフードではなく、特にバレンシアでは、うさぎ、鶏肉、かたつむり、アーティチョーク、白いんげん豆、いんげんなどを使ったものがよく食べられるそうです。
ウサギのパエリア?!と聞くと驚きますが、これはバレンシアパエリアの発祥に関連があって、猟師が獲物を米と一緒に煮込んだのが始まりだからなのだそう。その日の収獲の成果を米と煮込んだということですね。カタツムリもよく捕れたのでしょうか。アーティチョークのパエリアもなかなかに興味をそそります。
ウサギやかたつむりのパエリアは日本ではなかなかお目にかかれませんが、独特で濃い出しが出るそうです。豆や野菜なども加わり、多彩な食材の味が米に浸み込んでそれは美味しいのでしょうね!
今回の講座では、うさぎのパエリアは食べませんがレシピは紹介いたします。ウサギ肉かカタツムリを取り寄せておうちで作ってみるなんてことも可能かもしれません!
いかがでしょうか?
今回の講師は吉祥寺で35年スペイン料理店を営む高森シェフです!ファジェスの話やバレンシア地方の食文化について沢山お話を伺う予定です。ご自宅でも美味しいパエリアをつくれるように、デモンストレーションして頂けるそう。その後はパエリアを一緒に作りましょう。
ほかにもバレンシア地方の郷土料理オジャ(肉と野菜の煮込み)、かぼちゃのブニュエロ(かぼちゃの揚げドーナッツ)もいただきますよ。
残席僅かになりました。バレンシアの火祭りを知りたい!バレンシアの食文化を感じてパエリアも食べたい!そんな方は是非ご一緒に。ご参加をお待ちしております。
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