top of page

​Think EAT LABブログ

ベスト栄養賞な時代

「日本のおもてなし料理の歴史」をワークショップでレクチャーするために、古代の日本人が食べていたものを調べていたのですが、古代から現代の食生活の中でベスト栄養賞ともいえる時代を見つけました。いつだと思いますか??


縄文遺跡の貝塚から発見されている縄文人の骨格は、現代の日本人よりも相当しっかりしていて、現代人の3倍の厚さを持つ頭蓋骨も発見されているそうです。


これが何を意味するかというと、骨、血、肉になるものをしっかり食べていたという事ですよね。食料調達のために歩き回るので、より骨や筋肉もしっかりしていったのでしょう。

骨は酸性化すると脆くなるのですが、そうもなっていなかった、ということは肉ばかり食べていたわけでもないといえます。


まだ大規模な農業は始まっていないので、今のように毎食しっかり炭水化物を取っていたわけではなく、とっても低糖質、ローカーボな食生活だったことは間違いないでしょう。


食料の調達は主に採集、時々狩猟で、


糖質や炭水化物は、木の実や原始的な果物、

タンパク質は貝類や魚、時々狩猟でとれるシカや猪、

油脂類は木の実から、

野草や海草などでビタミン、ミネラルを取っていたのでしょう。


これはかなり理想的でバランスの取れた食事です。


日本は海山に囲まれ森や川もあり自然豊かな国なので、こういう食生活が可能だったのかもしれません。もちろん、豊かとはいえ、毎日食料の調達に追われていたので、今で考える豊かな生活とは違います。疫病が蔓延すればあっという間に沢山の人が亡くなったでしょうし、ケガから菌が入り命を落とす人も多かったでしょう。


ただ、この食生活で現代の環境だったら、と考えるとベスト栄養賞をあげたくなります。


余談ですが、弥生時代の人骨は争った跡のある骨が縄文時代よりずっと多いそうです。弥生時代になって稲作が始まって、食料調達に追われるのが減ってからの方が、人間同士の争いは増えているのですね。これって不思議だし深いなぁ。

歴史はいろんなことを教えてくれますね。



閲覧数:9回0件のコメント
bottom of page