「復活祭を祝う! ハンガリーの四つ編みパンとイースターエッグ」お祝い料理会報告
4月28日(木)、いつもの築地魚河岸クッキングスタジオにて、お祝い料理会を行いました。今回はハンガリーのイースターの料理でした。
ハンガリーのイースターの料理。(写真はすべて小端アキコ 無断転載はご遠慮ください。)
イースターは、キリストが磔にされてから三日目に復活したことを祝うためのお祭りで復活祭と呼ばれ、欧州を中心としたキリスト教国では、クリスマスに勝るとも劣らない重要なお祝いです。ハンガリーに限らず様々な国でその国ならではのイースターの習慣や食卓、料理やパン・お菓子があることからその文化に興味を持つ方も多いのではないでしょうか?
復活祭が近づくと、ヨーロッパの街々のショーウィンドウをイースターエッグが飾ります。イースターエッグ(彩色された卵)は国や地域によって色々で、素朴に草木染した卵もあれば、伝統的なパターンで装飾されたアーティスティックな卵もあります。
卵は“生命と死と復活”を象徴しておりイースターの大切なモチーフですが、それだけではなく、春という芽吹きの季節、新しい生命の誕生を祝う象徴でもあるようです。
さて、今回のハンガリーのイースターメニューですが、そういうわけで卵づくしです。
用意した卵はなんと50個!
四つ編みのパンやドーナツにも卵が使われています。
加えてカジノエッグという卵のオードブル、フランスサラダ、そしてイースターエッグの色染めまで卵、卵なお祝い料理会でした。
今回はやることが料理+アルファで盛りだくさんなので、文化のレクチャーは後にして早速料理にとりかかります。
メインの四つ編みのパンですが、生地はイベットさんが一次発酵のところまで用意してくださって、四つ編みを皆で実習します。
四つ編みの棒の部分をつくります。
お上手です♪
卵を塗ってオーブンに入れます。
今回のイースターのお祝い菓子は“サラゴシュ・ファーンク”というドーナツでした。実はこれまでのお祝い料理会でドーナツ的なものをつくったのは6回中なんと4回!最多出場です。
甘いドーナツだけでなく軽食的なドーナツも含まれるのですが「世界中、みんな大好きドーナツ!」と呼んでOKな食べ物かもしれません。Wikipediaを見ると、ドーナツに類似した食べ物として20数個の名前が挙がっていましたが、実はもっと沢山のドーナツ的なものが世界中にありそうですね。また違う機会にぜひ探ってみたいと思います。
ハンガリーでもあんずのジャムを使うことが多いそうです。
サラゴシュ・ファーンクにはあんずのジャムを乗せました。市販のドーナツにはない優しい味わいで甘みもほんのり、くどくないです。いくつでも食べられる感じが危険かもしれません。
こちらはカジノエッグとフランスサラダ。カジノは今と違って昔は社交場で、貴族がカジノを楽しみながら食べるフィンガーフードだったというのが由来だそう。(諸説あり)競馬も英国では貴族の楽しみですし、そもそも賭け事自体、切羽詰まってやるものでなく、美味しいものを少しつまみながら、余裕~の中で優雅に楽しむものだったのでしょうね?
“フランスサラダ”は何か素敵なイメージとして、そのまま料理名になったそうです。
料理が完成したあとは、試食しながらイベットさんからハンガリーのイースターについてお話を聞きます。
ハンガリーの観光情報も教えて頂きました。写真で見るハンガリーのイメージはヨーロッパそのものですが、その昔アジアから移り住んだマジャール人の国という背景もあって、どことなく感じるエキゾチックさに惹かれます。
ぎゅっと内容てんこ盛りの2時間半でしたが皆さんに楽しんで頂けて良かったです!
イベットさん、ご参加の皆さまありがとうございました。
次回は6月ラトビアの夏至祭りの料理です!